世界のメモリ供給は2027年まで需要の60%しか満たせない見込み、さらに2026年半ばまでに低価格スマホ製造コストの約40%をメモリが占めることに

DRAMシェアの約90%を占めるSamsung、SKハイニック、Micronという半導体大手は、生産能力を拡大するべく工場の新設計画などを進めています。しかし、生産能力の増強には時間がかかり、2027年まで需要の60%しか満たせない見込みであるとする分析結果も示されています。
The RAM shortage could last years | The Verge
https://www.theverge.com/ai-artificial-intelligence/914672/the-ram-shortage-could-last-years
Global Memory Shortage to Hit Smartphones and Macs Until 2027 as AI Drains Supply - iClarified
https://www.iclarified.com/100587/global-memory-shortage-to-hit-smartphones-and-macs-until-2027-as-ai-drains-supply
Samsung, SK Hynix Chase AI Memory as Buyers Wait
https://www.implicator.ai/samsung-sk-hynix-and-micron-chase-ai-memory-as-buyers-wait-to-2027/
世界最大のメモリメーカーであるSamsung、SKハイニックス、Micronはいずれも新たな製造能力の増強に取り組んでいます。しかし、そのほとんどは2027年、遅くとも2028年までは稼働しない見込みです。実際、SKグループは2026年2月に韓国の清州に工場を新設しましたが、2026年に生産量が増加するのはSamsung、SKハイニックス、Micronの3社を含めても、SKハイニックスの清州工場のみだそうです。
Samsungは京畿道・平沢の第4工場に新しいDRAM生産ラインを構築し、生産能力の拡大に乗り出していますが、ここで生産されるのはAI向けの高帯域幅メモリ(HBM)です。また、2026年に稼働する予定ではあるものの、量産となると話は別であり、歩留まりの向上は2027年以降になると予想されています。
日経新聞の報道によると、既存の生産計画では半導体需要の60%を満たすことしかできず、需要を100%満たすには2026年と2027年に半導体の生産量を年間12%も増加させる必要があるそうです。しかし、市場調査会社のCounterpoint Researchによると、各半導体メーカーが計画している生産拡大計画では、生産量の増加率はわずか7.5%に留まる見込み。
市場調査企業であるTrendForceの予測によると、2026年第2四半期(4~6月)にDRAMの契約価格は58~63%も上昇し、NANDフラッシュメモリの契約価格に至っては70~75%も上昇する見込みです。

また、半導体メーカーが新設する工場の多くは、AIデータセンターで使用されるHBMの生産に重点を置いたものばかりである点も問題です。各社はすでにコンピューターやスマートフォンで使用される汎用DRAMよりもHBMを優先しています。そのため、これらの新工場が家電製品が直面している価格高騰をどれだけ緩和できるかは不透明であるとテクノロジーメディアのThe Vergeは指摘。韓国のSKグループの会長も、半導体不足は2030年まで続く可能性があると言及しています。
HBMについてはAI大手のOpenAIがSamsungと供給契約を締結することで、直接的な供給ルートを確保しようとしていると、DIGITIMESが報じています。OpenAIはSamsungから2026年後半だけでも12層HBM4製品を大量に供給してもらうことを計画しており、SamsungだけでなくMicronとも供給契約を締結済みです。
なお、メモリ不足によりスマートフォンやPCで使用される汎用メモリの価格は急騰しており、2026年第1四半期だけで契約価格は前四半期と比較して90%も高騰しているそうです。記事作成時点ではエントリーレベルのスマートフォンの製造コストの約20%をメモリが占めていますが、2026年半ばまでにこの割合が40%近くまで上昇する可能性が指摘されています。
この影響で、スマートフォンやノートPC、VRヘッドセット、携帯ゲーム機に至るまで、あらゆる製品がメモリ不足に苦しむこととなり、販売価格を上げざるを得なくなっています。
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メモリ不足の影響は既にスマートフォン市場で現れており、市場調査企業のCounterpoint Researchによると、2026年第1四半期(1~3月)の中国におけるスマートフォン出荷台数は前年同期比で4%減を記録しました。
2026年第1四半期の中国におけるスマートフォン出荷台数で特に大きな変化を記録したのが、XiaomiとAppleです。Xiaomiは前年同期比で35%減を記録したのに対して、Appleは前年同期比で20%増の出荷台数を記録しています。なお、中国におけるスマートフォン出荷台数シェアのトップに君臨するのはHuawei(20%)で、次点にApple(19%)が迫っています。

一方、Counterpoint Researchの調査により、2026年第1四半期のインドのスマートフォン出荷台数も、前年同期比で3%減を記録したことが明らかになりました。インドでは80機種以上のスマートフォンが平均15%もの値上げを行っており、これにより需要が低迷したと指摘されています。なお、インドにおいてもAppleは引き続き好調で、iPhone 17シリーズの根強い需要にけん引され、スマートフォン出荷台数シェアは9%に到達しました。さらに、Googleも好調な出荷台数を記録しており、前年同期比で39%増となっています。
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in ハードウェア, Posted by logu_ii
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