4000枚以上のパネルで構成された「架空の土地の地図」を1963年から描き続けている男性

アメリカのニューヨーク州に住む84歳のジェリー・グレッツィンガー氏は、1963年から20年ほどの中断を挟みつつ「架空の土地の地図」を描き続けている人物です。グレッツィンガー氏が描いた地図はたびたび美術展などで公開されているほか、オンラインでも2013~2015年の全体図を見ることができます。
The Map — Jerry's Map
https://www.jerrysmap.com/the-map
This Man Has Been Drawing a Map of an Imaginary Land Since 1963 | Open Culture
https://www.openculture.com/2026/06/this-man-has-been-drawing-a-map-of-an-imaginary-land-since-1963.html
グレッツィンガー氏は1963年に、仕事の合間の時間つぶしとして「架空の都市の地図」を描き始めました。その後もグレッツィンガー氏は継続的に地図を描き足し、1983年にはいったん中断したものの、20年ほどたった頃に息子が屋根裏部屋で地図を発見したことをきっかけにプロジェクトを再開しました。
かつては都市のみだった地図はどんどん拡大していき、やがて「Ukrania(ウクラニア)」という架空の土地の地図となりました。記事作成時点では縦8インチ(約20.3cm)×横10インチ(約25.4cm)のパネルを4000枚以上使った地図となっており、これらを並べるには体育館や広大な壁が必要です。
以下のページにアクセスすると、2013~2015年にかけての地図の全体像を見ることができます。
Jerry's Map Interactive
https://marcmajcher.github.io/jerrysmap/
ページを開くと、地図の一部分が表示されました。

一部分を拡大するとこんな感じ。必ずしも地図の境目はつながっておらず、道や河川が途切れている場合もあることがわかります。

縮小してみると、膨大な数のカラフルなパネルがつぎはぎされており、一種のアウトサイダーアートらしさを感じることができます。

2013年の全体像はこんな感じ。ところどころに飛び地がありますが、おおよそ円形の大陸のような形になっているのがわかります。

2026年のグレッツィンガー氏に密着した以下の動画では、独特な地図の制作過程や実際に地図を並べてみた様子などを見ることができます。
He Won’t Stop Building a Map to an Imaginary Place - YouTube

地図のパネルを手にしているのがグレッツィンガー氏。

作業机には膨大な数の画材や資料が置いてあります。

制作において重要なのがこれらのカード。

グレッツィンガー氏は新しいパネルを追加するだけでなく、すでに存在するパネルを何度も描き直すことで地図を更新し続けています。しかし、パネルの数が膨大なため1つずつ順番に作業していくのではなく、カードを引いてどのパネルにどのような作業を行うのかをランダムで決めているとのこと。

当初、地図を構成するパネルは以下のように精密なものでした。

ところが、年を重ねるにつれて抽象的なものに変わっていったとのこと。

今ではさまざまな素材をコラージュしてパネルを更新することもあります。

また、近年は地図上に「ザ・ヴォイド(虚無)」と呼ばれる空白地帯が現れるようになり、次第にその面積が増しています。

ザ・ヴォイドを構成するのはグレッツィンガー氏のメモ書きや日記、過去に友人らと交わした手紙などであり、グレッツィンガー氏の人生の一部が地図に侵食しているかのようです。

動画内では体育館の床を使い、14年ぶりにグレッツィンガー氏の地図を並べるというプロジェクトに挑戦しています。

複数人で協力し、順番にパネルを並べていきます。

びっしりと床をパネルが埋め尽くします。

ついに地図が完成しました。中央に立っているのがグレッツィンガー氏。

カラフルに塗られた地図はサイケデリックな印象で、ザ・ヴォイドによる侵食度合いも実感できます。

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