サイエンス

睡眠不足が腸に悪影響を及ぼして潰瘍性大腸炎やクローン病のリスクを高める可能性


睡眠不足になると日中にぼーっとしたり眠気が襲ってきたりするだけでなく、心身にさまざまな悪影響を及ぼすことがわかっています。新たに中国の研究者が率いるチームが発表した論文では、睡眠不足が迷走神経を介して腸に悪影響を与え、潰瘍性大腸炎クローン病などを総称した炎症性腸疾患(IBD)のリスクを高める可能性があると報告されました。

Sleep disturbance triggers aberrant activation of vagus circuitry and induces intestinal stem cell dysfunction: Cell Stem Cell
https://www.cell.com/cell-stem-cell/fulltext/S1934-5909(26)00025-1


Sleep deprivation triggers a cascade of harmful signals from the brain to the gut | Live Science
https://www.livescience.com/health/sleep/sleep-deprivation-harms-the-gut-via-the-vagus-nerve-early-study-reveals

世界中では成人の約10%が不眠症にかかっているといわれており、慢性的な睡眠障害は日常生活に支障を来すだけでなく、IBDや糖尿病、高血圧、うつ病といった慢性疾患の発症率増加にも関連しています。

特に、IBDの患者の75%以上が睡眠障害を経験していると報告しており、寛解期にあるIBD患者1200人以上を対象にした研究では、睡眠障害を持つIBD患者は再発率が2倍であることが示されました。しかし、睡眠障害に関する研究のほとんどは脳に焦点を当てているため、腸などの臓器に睡眠不足が及ぼす影響についてはよくわかっていません。

今回、中国の鄭州大学中国農業大学などの研究チームは、睡眠不足が腸に与える影響を解明するため、マウスの腸の幹細胞に焦点を当てて実験を行いました。腸の幹細胞は、腸内壁の健全性を維持して、腸の健康を保つ上で重要な役割を果たします。


研究チームは、48時間にわたってマウスを睡眠不足の状態にして、腸の状態や幹細胞の変化を調べる実験を行いました。

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in 無料メンバー,   サイエンス, Posted by log1h_ik

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