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破産したAI企業が提供していたコーディングAIが実は700人のエンジニアによる人力サービスだったと判明


Microsoftの支援を受けた革新的なAIスタートアップとしてもてはやされたAI企業のBuilder.aiは、ソースコードを書かずに開発できる「ノーコード開発プラットフォーム」を提供していましたが、このサービスが実はAIではなくインドのエンジニア700人による人海戦術で成り立っていたことが判明し、倒産に追い込まれたことが報道されました。

Builder.ai Faked Business With Indian Firm VerSe to Inflate Sales, Sources Say - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-05-30/builder-ai-faked-business-with-indian-firm-verse-to-inflate-sales-sources-say

'700 Indian engineers posed as AI': The London startup that took Microsoft for a ride - BusinessToday
https://www.businesstoday.in/technology/news/story/700-indian-engineers-posed-as-ai-the-london-startup-that-took-microsoft-for-a-ride-478514-2025-05-31

VerSe Innovation allegedly billed Builder.ai without services; Indian company denies claims - The Economic Times
https://economictimes.indiatimes.com/tech/startups/verse-innovation-allegedly-billed-builder-ai-without-services-indian-company-denies-claims/articleshow/121537284.cms

Builder.aiは、自社のサービスが「Natasha」というAIアシスタントによって運営されていると宣伝しており、レゴブロックのようにソフトウェアアプリケーションを組み立てることができるとうたっていました。


Builder.aiはまた、Microsoftから投資を受けたことや、MicrosoftがクラウドおよびTeams製品にBuilder.aiを統合する計画を発表したことでも有名で、Microsoftのコーポレートバイスプレジデントであるジョン・ティンター氏は当時、「我々は、Builder.aiが、誰もが開発者になれるようにする全く新しい分野を生み出すと見ています」と語っていました。

しかし、その舞台裏では顧客のリクエストがAIではなく人間の開発者によって手作業で処理されていたことが発覚し、大きく取り沙汰されています。


フィンテックに詳しい投資会社であるEbern Financeの創業者のベルンハルト・エンゲルブレヒト氏は「Natashaというニューラルネットワークは700人のインド人プログラマーによって構成されていました。スタートアップのBuilder.aiは、必要な機能を選択することで、コンストラクターなどの任意のアプリケーションを作成することを提案していましたが、実際のところ顧客からのリクエストはインドのオフィスに送られ、そこではAIではなく700人のインド人がコードを書いていました。この詐欺により、この新興企業は8年間で4億4500万ドル(約640億円)の投資をMicrosoftを含む大手IT企業から集めています。しかし、『AIによって作成された』はずのアプリケーションは頻繁に不具合を起こし、コードは判読不能で、機能は動作せず、結果的に本当にAIが作ったようなできばえでした。そして、詐欺行為が発覚した後、スタートアップは正式に破産しました」と説明しています。


破綻の始まりは、2023年にBuilder.aiに5000万ドル(約70億円)を融資したViola Creditという資産管理会社が、Builder.aiの債務不履行を受けて差し押さえを行ったことでした。この措置により、Builder.aiは事業運営能力と従業員への給料支払い能力を喪失し、今回報じられた事態に陥ったとのこと。

Builder.aiは目下イギリスで正式な破産手続きを開始しており、裁判所が任命した管財人が資産の回収または事業の一部の救済方法を検討しています。声明の中で、同社は「初期の失敗により回復不可能な状況」になったことを認めた上で、係争中の法的事項についてのコメントを控えました。


この騒動では、2021年ごろからBuilder.aiと業務提携関係にあったインドのコンテンツ発信プラットフォーム・VerSe Innovationにも、お互いに架空の取引をして売上高を水増しする循環取引の嫌疑がかけられています。

同社の共同創業者であり、Facebookのインド事業での経歴でも知られているUmang Bedi氏は、「まったく根拠のないデマです。当社は収益を水増しするような会社ではありません」と述べて、財務上の不正行為への関与を否定しました。

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in ソフトウェア, Posted by log1l_ks

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