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M3チップファミリー搭載MacBook Pro海外レビューまとめ、「値段に見合った性能」「8GBという最小メモリ構成には疑問を抱く」との声も


次世代SoC「M3」「M3 Pro」「M3 Max」チップを搭載したApple「MacBook Pro」の実機レビューを複数の海外メディアが行っていたので、どんな端末という評価になったのか、情報をまとめてみました。

M3 MacBook Pro benchmarked: Ready for AAA gaming? | Tom's Guide
https://www.tomsguide.com/news/m3-macbook-pro-benchmarked-ready-for-aaa-gaming

Apple 16-inch M3 Max MacBook Pro review: A desktop among laptops | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/11/06/apple-macbook-pro-review-m3-max/

Apple MacBook Pro 14 (2023) review: entry-level enigma - The Verge
https://www.theverge.com/23944344/apple-macbook-pro-14-2023-review-m3-specs-battery-ports

The MacBook Pro 16 M3 Max benchmark results are in — and they will shock you | Laptop Mag
https://www.laptopmag.com/laptops/macbooks/the-macbook-pro-16-m3-max-benchmark-results-are-in-and-they-will-shock-you

Apple MacBook Pro 14-inch and 16-inch review (2023): An M3 chip for every situation | Engadget
https://www.engadget.com/macbook-pro-14-inch-and-16-inch-review-an-m3-chip-for-every-situation-140048075.html

Appleが2023年10月31日に行った新製品発表イベントの中で発表された次世代SoC「M3」「M3 Pro」「M3 Max」は、Mac用Appleシリコンとしては初の3nmプロセスで製造されたチップです。「M3」は高性能コア・高効率コアが4つずつの合計8コアで、GPUが10コア、最大24GBのユニファイドメモリを搭載しています。Appleによると、M1よりも最大65%高速になるとのこと。

「M3 Pro」はCPUに高性能コア・高効率コアをそれぞれ6つずつの合計12コア、GPUに18コア、ユニファイドメモリは最大36GBです。M1 Proと比較して最大40%の高速化が見込まれています。高性能コアを12個、高効率コアを4個、合計16コアをCPUに搭載し、GPUに40コア、最大128GBのユニファイドメモリを搭載可能な「M3 Max」は、従来のM1 Maxよりも最大80%の高速化が可能です。

Appleが次世代Mシリーズの「M3」「M3 Pro」「M3 Max」を発表、Mac向けとしては初の3nmプロセスチップに - GIGAZINE


これまでのMacBook Proには画面サイズが13インチと15インチの2モデルが存在していましたが、今回のM3チップ搭載MacBook Proでは14インチまたは16インチへと画面サイズが拡大しています。また、新色としてスペースブラックが追加されています。

本体左側にはMagSafe充電ポートやThunderbolt 4ポートが2つ、ヘッドフォンジャックが搭載されています。


また、右側にはHDMIポートとSDカードスロットが搭載されています。なお、M3 ProおよびM3 Maxを搭載したモデルには、3つ目のThunderbolt 4ポートが存在します。この理由について、The Vergeは「M3 ProとM3 Maxチップは2つの外部ディスプレイ出力に対応しているためと考えられます。しかし、Appleが高性能モデルにのみThunderbolt 4ポートを搭載することで、より高価なモデルを買うように促していると感じます」と述べています。


ディスプレイには「M2搭載MacBook Air」から採用されているノッチが引き続き導入されています。フロントカメラはM2搭載MacBook Proの720pから1080pにアップグレードされています。


重量は14インチモデルが3.5ポンド(1.58kg)、16インチは4.7ポンド(約2.1kg)で、Engadgetは「できるだけ大きな画面を選ぶのは理にかなっていますが、持ち運びには14インチの方が適しています」との評価を下しています。

ベンチマークに関しては、Appleの公称通り、M1やM2シリーズからM3シリーズにかけて性能が向上していることが複数のメディアによって報告されています。一方で、M3 Proに関しては前世代のM2 Proからメモリ帯域幅が25%低下していることが明らかになっています。

Appleの3nmチップ「M3 Pro」は前世代モデルよりメモリ帯域幅が25%低くなっている - GIGAZINE


以下はM3とM3 Max搭載MacBook Proのベンチマーク結果を比較した表です。M3からM3 Maxでは順当に処理性能が向上していることが分かります。

 M3搭載MacBook ProM3 Max搭載MacBook Pro
Cinebench 2024 マルチスレッド6121672
Cinebench 2024 シングルスレッド122140
Cinebench 2024 GPU333412795
Cinebench R23 マルチスレッド932723885
Cinebench R23 シングルスレッド18051937
Geekbench 6 マルチスコア1207821482
Geekbench 6 シングルスコア31763219
Geekbench 6 COMPUTE(OpenCL)3042691153
シャドウ オブ ザ トゥームレイダー(1920×1200 最高設定)32fps153fps


総評としては、M3シリーズ搭載のMacBook Proは、最大約2kgという重量や24万8800円からという高額な価格ではあるもの、従来のモデルよりも格段に性能が向上しており、複雑なビデオ編集を行うなど、よりパワフルなPCを求めるユーザーには魅力的とのこと。一方でM3モデルの最小構成のメモリが8GBであるという点に関しては各メディアがパワー不足である点を懸念しています。


Ars Technicaは「M1またはM2シリーズのAppleシリコンのパフォーマンスは十分優れているため、これらのモデルのMacBook Proを持っているユーザーはM3搭載MacBook Proへのアップグレードを検討する必要はないと思います」と述べています。

Laptop Magは「M3 Max搭載のMacBook Proは最低価格32万8800円からと、非常に高額ですが、M3 MaxのCPU性能に限って言うと、そのパフォーマンスはそれに見合った性能です」と評価しています。

また、TechCrunchは、M3搭載のMacBook ProをゲーミングPCとして使用することに触れ「ある程度の携帯性があり、大多数のユーザーにとっては最高のMacBookではあるものの、MacBook Proを純粋なゲーミングPCとして使用するのはまだまだ先の話で、さらなる機能向上が必要です」と指摘しています。


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in ハードウェア, Posted by log1r_ut

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