ネットサービス

Twitchが配信中の動画広告・バナー広告・オーディオ広告を禁止するガイドラインを発表するも批判が殺到


現地時間の2023年6月6日、ライブストリーミングプラットフォーム「Twitch」が、配信上に表示されるスポンサー企業のロゴなどを厳しく制限すると発表しました。

ブランドコンテンツに関するガイドライン
https://help.twitch.tv/s/article/branded-content-policy?language=ja


Twitch streamers up in arms as new advertising rules limit sponsors and threaten to kill charity and esports events | GamesRadar+
https://www.gamesradar.com/twitch-streamers-up-in-arms-as-new-advertising-rules-limit-sponsors-and-threaten-to-kill-charity-and-esports-events/

Twitchは、「スポンサーシップを受けて行うゲームプレイ」や「報酬を受けて行う商品の開封動画」「チャンネルに対するスポンサーシップ」「ブランドのロゴが配信上に表示される」ことなどを「ブランドコンテンツ」と呼んでおり、2023年7月1日以降、これらのブランドコンテンツに制限を設けることを発表しました。


2023年7月1日以降、Twitchでの配信においてブランドコンテンツを制作する場合は「ブランドコンテンツ開示ツールを使用する」「ブランドコンテンツがフォーマットの要件を満たしている」「宣伝する商品やサービスが許可されたものである」といった条件に従う必要があります。

◆ブランドコンテンツ開示ツール
Twitchの「配信マネージャー」内の「配信情報の編集」をクリック後、「ブランドコンテンツ」にチェックを入れることで、自身の配信にブランドコンテンツが含まれていることをコミュニティに知らせる事が可能です。


ブランドコンテンツを有効化すると、Twitchでの配信中、左上に「Includes Paid Promotion(有料のプロモーションを含みます)」といったメッセージが自動的に表示されるようになります。


◆スポンサーシップ表示の許可または禁止
Twitchでの配信中に許可されているスポンサーシップ表示には以下のフォーマットが含まれます。

・チャンネル詳細ページにおけるブランドの紹介


・配信中の背景にスポンサーの製品を置くこと


・商品の宣伝を行う他のサイトへのリンクの表示


・スポンサー製品またはサービスに関する言及や宣伝、または開封動画


・スポンサー付きゲームのプレイ


一方で、以下のフォーマットは2023年7月1日以降禁止となります。

・画面サイズの3%を超える大きさでブランド紹介のためのオーバーレイ表示を行う


・PR広告を配信内に挿入する


・配信内でバナー広告などを表示する


・配信に音声での広告を挿入する


◆禁止されているブランドコンテンツのカテゴリー
Twitchでの配信において、「ステレオタイプの助長や誹謗(ひぼう)中傷を含む製品やサービス」「薬物や銃器、偽造品、その他違法な商品やサービスの販売、宣伝、取引」「オンラインカジノの宣伝」「個人情報を検索できる製品やサービスの宣伝」「ハッキングやフィッシング、マルウェアの提供を行うサービスや、偽アカウントの作成、Twitchアカウントの販売など、Twitchのサービスを妨害するサービスの宣伝」などの行為は禁止されています。

また、銃器や爆発物、成人向けの性的なコンテンツ、タバコ、マルチ商法、医療用品、政治的コンテンツ、大麻などの製品やサービスのプロモーションも禁止されています。なお、アルコール製品は成人向けコンテンツと明記した場合、プロモーションが可能です。

今回のTwitchのガイドラインの更新に対しては、広告収入の減少の観点から多くの否定的な意見が寄せられており、Twitchで配信を行うザック・バッシー氏は「今後はTwitchに残るべきかどうかを再考する必要があります」と述べ、「こんな気持ちになったことは一度もありません」と語っています。


また、TwitchでVTuberとして活動するZentreya氏は「スポンサーごとに製品やブランドを宣伝する方法が異なるため、今回のガイドラインの更新は本当にバカげています」と批判しています。


さらに、Twitchにおいて1800万人以上のフォロワーを抱え、週平均1万人以上の視聴者数を有する有名配信者のNinja氏は、今回のガイドラインの更新について「Twitchはかつての姿からどんどん遠ざかっているようです」と指摘しています。


このような批判の声を受けて、Twitchは「ガイドラインの更新が過度に広範でした」と認め、混乱が生じたことに対して謝罪しています。


Twitchは「私たちは、配信者がスポンサーと直接関係を結ぶことを制限するつもりはなく、配信者が収益を得るための重要な方法の一部だということを理解しています」と述べ、「他の動画共有サービスと同様に、Twitchの配信内で広告の埋め込みを禁止することを目的とした既存の広告ポリシーを明確にしたかったのです」と釈明しています。


またTwitchは「今回更新されたガイドラインの文言が的外れだったため、より明確になるようにガイドラインを書き直す予定です」と述べていますが、このツイートに対しても批判が集まっています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
TwitchがGPT-3でしゃべるAIコメディアンのチャンネルをアクセス禁止処分、差別的なジョークが原因で - GIGAZINE

女性ゲーマーの10人に1人がオンラインプレイ中に受けたイジメを機に自殺を考えたことがある - GIGAZINE

男性ストリーマーが女性ストリーマーのディープフェイクをうっかり配信してしまい涙ながらに謝罪 - GIGAZINE

TwitchがコンテンツモデレーションやAI倫理を担当する従業員を解雇していたとの報道 - GIGAZINE

広告なし・検閲なしでのライブストリーミングをWebTorrentで実現する「Live on Torrent」 - GIGAZINE

in ネットサービス,   ゲーム, Posted by log1r_ut

You can read the machine translated English article here.