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iPhoneの「サードパーティーによるディスプレイ交換が行われた場合Face IDが使用不可になる」仕様がiOS 15.2で変更に


Appleはサードパーティーの修理業者がiPhoneやMacなどを修理することを嫌っており、Appleもしくは正規サービスプロバイダでの修理を推奨してきました。そして、Apple正規の修理サービスを利用してもらうために、「サードパーティーによるディスプレイ交換が行われた場合Face IDが使用不可になる」などの仕様を盛り込んできたのですが、この仕様が2021年12月にリリースされたiOS 15.2では消えていることが明らかになっています。

iOS 15.2 Fixes iPhone 13’s Face ID Repair Trap (and Improves Its Repair Score) | iFixit News
https://www.ifixit.com/News/56386/ios-15-2-fixes-iphone-13s-face-id-repair-trap-and-improves-its-repair-score

iPhone 13 screen replacement: Display swaps no longer disrupt Face ID
https://www.idownloadblog.com/2021/12/23/ios-15-2-iphone-13-screen-replacement-face-id/

2021年9月24日にiPhone 13シリーズが発売された直後、スマートフォンの修理に関する情報を公開しているYouTubeチャンネルのPhone Repair Guruが、「iPhone 13シリーズではディスプレイの修理をサードパーティーの修理業者に依頼するとFace IDが機能しなくなる」というムービーを公開しました。Phone Repair Guruによると、iPhone 13シリーズでは一部のディスプレイコンポーネントを交換修理することはできるものの、ディスプレイを丸ごと交換修理する必要がある場合、Apple公式の修理サービスを利用しなければ顔認証機能のFace IDが機能しなくなってしまうとのこと。この仕様については、ガジェットをバラバラに分解して修理難易度を評価していることでも知られるiFixitもムービーで取り上げています。

iPhone 13はサードパーティーの修理業者に画面修理を依頼するとFace IDが機能しなくなる可能性 - GIGAZINE


Face IDが使用できなくなる理由は、ディスプレイの交換時にマイクロコントローラーチップを移植する必要があるからなのですが、このプロセスは非常に複雑でありサードパーティーの修理業者には困難であると指摘されていました。一方で、Appleの正規サービスプロバイダは新しいディスプレイを認証するためのソフトウェアを利用可能となっており、簡単にFace IDの機能を損なわずにディスプレイの交換が可能です。

この「サードパーティーによるディスプレイ交換が行われた場合Face IDが使用不可になる」仕様が大々的に報じられた結果、Appleはこの仕様を変更すると約束していたのですが、2021年12月にリリースしたiOS 15.2でついにそれが実現していたことが判明しています。

なお、iOS 15.2のリリースノートにはこの仕様変更に関する記述はありません。

iOS 15 のアップデートについて - Apple サポート (日本)
https://support.apple.com/ja-jp/HT212788


ただし、Apple純正のディスプレイ以外に交換した場合、iOS 15.2でも引き続き「Important Display Message(ディスプレイに関する重要なメッセージ)」という通知が表示されるようです。


この通知はあくまでiPhoneを構成する各コンポーネントが正規のものであるか否かを判断するためのものです。例えば中古のiPhoneを購入したユーザーが、バッテリーやディスプレイ、カメラなどのパーツがサードパーティー製のものに交換されていないかを確認できるようになります。

なお、iOS 15.2では「設定」アプリを開き、「一般」→「バージョン情報」の順にタップし、新しく追加された「iPhoneの部品とサービス履歴」というセクションをタップすることで、iPhoneのパーツがこれまで交換されたか否かをチェックすることができます。このセクションは一度修理されたことのあるiPhoneでのみ表示されるものであり、修理品であることを隠して販売されるiPhoneを見分ける際に役立ちます。


なお、iPhone XR、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone SE(第2世代)ではこのセクションにバッテリーに関する詳細が、iPhone 11シリーズではバッテリーとディスプレイの詳細が、iPhone 12以降のモデルではバッテリー・ディスプレイ・カメラの詳細が表示されるとのことです。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by logu_ii

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