ハードウェア

世界初の「商用クラウドコンピューター」が一般向けに登場、ハードウェアがまるごと届いてクラウドコンピューティングサービスを提供可能


スタートアップ企業のOxideが、世界で初めて商用クラウドコンピューターを一般向けに販売開始しました。組み立て・配線済みの状態で出荷され、専用のソフトウェアを内蔵しているため、箱から取り出すだけでクラウドコンピューティングサービスを提供できるとのことです。

The Cloud Computer / Oxide
https://oxide.computer/blog/the-cloud-computer


通常、クラウドコンピューティングといえば大手IT企業が展開するクラウドコンピューティングサービスと契約し、データセンターにあるサーバーの一部を時間単位で借りるのが一般的で、サーバーを社内に設置したい場合には一から構成を組み上げる必要があり、難易度が高いものでした。今回登場した「Oxide Cloud Computer」はハードウェアとソフトウェアをまとめて提供することで簡単にクラウドサービスを提供できるコンピューターとのこと。

2023年6月30日に初めてハードウェアを出荷した際の様子は下のツイートの通り。かなり大きいことが確認できます。


サーバーラックのサイズは「2354mm✕600mm✕1060mm」で重量は最大約1145kgです。64コア128スレッドのAMD Milan EPYC 7713P搭載のsledモジュールを32枚設置可能で、最大32TiBのメモリおよび最大931.5TiBのストレージをサポートしています。最大消費電力は15kWとのこと。より詳細なスペックは公式サイトで確認可能です。前面にケーブルがなく、すっきりした見た目となっています。


前面にケーブルがないだけでなく、全ての接続は差し込むだけでOKのブラインドメイトコネクタによって行われており、モジュールを追加する際も一切配線作業が不要とのこと。


独自のネットワークスイッチが搭載されており、最大12.8Tbpsまでの通信をサポートしています。


また、管理用のソフトウェアが付属しています。ソフトウェアについてはオープンソースとなっており、一般的なクラウドサービスにはない透明性を得られますが、バグ修正やアップデートを受け取るにはライセンス費用が必要とのこと。


管理画面はこんな感じ。実際の表示を確認するためのライブデモも用意されていました。


価格については非公開となっています。

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in ソフトウェア,   ネットサービス,   ハードウェア, Posted by log1d_ts

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